記憶装置
第8章 コンピュータ
記憶装置
記憶装置は、主記憶装置(メモリ)と補助記憶装置(ストレージ)に大別できます。試験では、各記憶装置の特徴が問われるので特徴をつかんでおきましょう。主記憶装置(メモリ)の種類である「DRAM」と「SRAM」の出題頻度も高いです。
主記憶装置と補助記憶装置
記憶装置はハードウェア五大装置の1つで、コンピュータの動作に必要な情報を保存する役割があります。CPUは、入力装置からデータを受け取ったら、記憶装置に保存されているデータを読み込み、演算処理をします。これが、コンピュータの一般的な処理の流れです。
記憶装置は主記憶装置と補助記憶装置の2つに大別できます。主記憶装置はCPUと直接やりとりをする記憶装置です。補助記憶装置はCPUと間接的にしかやりとりをしません。
- 主記憶装置(メモリ:Memory)
- 補助記憶装置(ストレージ:Storage)
主記憶装置は、高速な記憶装置で、高価な部品が使用されており、データの読み込みと書き出しのスピードは速く性能が高いです
補助記憶装置は、質より量を重視しており、より多くのデータを保存できる仕様になっている安価な記憶装置です。
メモリの種類 - RAMとROM
主記憶装置と補助記憶装置が両輪となって、記憶装置は構成されています。
主記憶装置はメモリとも呼ばれ、メモリにはRAM(Random Access Memori:ラム)とROM(Read Only Memory:ロム)の2種類があります。RAMとROMは、半導体でできているため半導体メモリとも呼ばれています。
●RAM
データの読み書きが自由にできる特徴を持っているが、電源を切ると読み書きされたデータは消去される。揮発性メモリで、RAMは、DRAMとSRAMの2種類に分類できます。
●ROM
読み出し専用のメモリで、書き込みができない特徴があります。不揮発性メモリです。
揮発性と不揮発性:コンピュータの電源を切った時に、保存したデータが消えるメモリを揮発性メモリという。コンピュータの電源を切っても保存したデータが消えないメモリを不揮発性メモリという。
RAMの2つの種類
RAMは、DRAM(Dynamic RAM)とSRAM(Static RAM)に分類できる。DRAMは、メモリとして選ばれることが多いです。DRAMはSRAMよりも、比較的に安価で容量が大きいため、企業からは好まれています。DRAMはコンデンサを回路として使用し、SRAMはフリップフロップ回路を使用しています。
リフレッシュ:リフレッシュとは、再書き込み処理のことで、コンピュータを利用中に情報が消えないように維持したり、最新の情報に更新し続けるために必要な操作である。
ROMの2つの種類
ROM(Read Only Memory)は、読み出し専用という特徴があります。一般的にROMというと、マスクROMのことを指す場合が多いです。ROMの代表例としてマスクROMとPROMがある。PROMは、さらにEPROMとEEPROMとフラッシュメモリに分類できる。
フラッシュメモリの種類
フラッシュメモリとは、繰り返し書き込みができる不揮発性メモリのことです。フラッシュメモリの代表例にSDカードとUSBメモリがあります。
●SDカード
携帯電話やスマホでデータを保存するために使用される
●USBメモリ
インタフェースを使って、パソコンなどに接続してデータを持ち運べる
補助記憶装置の代表例
ソフトウェアの情報や、ユーザーがデバイスを使用することによって入力されるデータは、補助記憶装置に保存されます。端末の電源が消えた時、データも一緒に消えると困るデータは補助記憶装置に保存されます。
種類 | 特徴 |
---|---|
磁気ディスク | 磁気の力を使ってデータの読み書きをする(例:ハードディスク) |
光ディスク | レーザ光を使ってデータの読み書きをする(CD, DVD, ブルーレイディスク) |
キャッシュメモリ
主記憶装置は補助記憶装置よりもデータの読み書きは速いですが、CPU(中央処理装置)ほど速くありません。そのため、CPUからデータの読み出しや書き込みをするとき、主記憶装置が足を引っ張ることになります。加えて、主記憶装置が補助記憶装置からデータを取り出す時にも時間がかかります。
そこで、各種記憶装置とCPU間の性能のギャップを埋める手法として考えられたのがキャッシュメモリです。
キャッシュメモリは、主記憶装置がCPUとやり取りするときにSRAMを間に介在させることで処理を高速化します。
CPUは、利用頻度の高いデータをキャッシュメモリに保存しておき、再びそのデータを利用するときには記憶装置を介さずに直接キャッシュメモリからデータを読み出します。主記憶装置の処理性能に依存しない仕組みになっているのです。