エンジニアリングシステム

第1章 企業活動

エンジニアリング

自動化による設計・製造、生産管理や・在庫管理の効率化など、生産活動におけるIT活用は大きな経済的な意義を持っています。生産計画やMRPによる在庫手配は、IT無くして実現できません。そして、生産管理における品質管理も重要な要素です。ITパスポート試験では「理解していれば正答できる」問題が出題されます。

生産活動

 企業活動の中で、商品や製品を製造する活動を生産活動といいます。製造業において、製品を生産するには様々な材料や部品が必要となる。しかし、製品の需要が低い場合、在庫を消費できず無駄な費用が発生する可能性があります。

 ここでは、生産活動をより効率的にする手法を紹介します。


MRP(資材所要量計画)

 MRPとは、工場や製造業で活用される在庫の管理手法で、何が、いつ、いくつ必要なのかを割り出す計画のことです。生産に必要なコスト削減を目的としています。

 MRPにより、在庫不足と在庫圧縮を実現でき、製造数を適切に管理することができます。


FMS

 多品種少量生産の製造工程を効率化できるシステム。製品ごとの材料や部品の自動切り替えを可能なので汎用的に生産活動に貢献できます。

 ビジネス的観点では、消費者の多様なニーズに対応できるメリットもあります。Flexible Manufacturing Systemの略語です。

さまざまな生産方式

生産方式 説明
ジャストインタイム 必要なものを必要な時に必要な量だけ生産する方式
カンバン方式 かんばんと呼ばれる伝票を各工程間でやりとりすることで、必要なものを必要な時に必要な量だけ生産する方式
リーン生産方式 生産工程の無駄を徹底的に省いた生産方式。ジャストインタイムとカンバン方式が取り入れられ、必要なものを必要な時に必要な量だけ生産する。
セル生産方式 1人または少人数の作業員が製品完成までの全工程を担当する生産方式
受注生産方式 顧客からの注文を受けてから生産を開始する方式(BTO: Build To Orderとも呼ばれる)
見込生産方式 生産計画に基づき見込量を生産する方式

コンカレントエンジニアリング

 コンカレントエンジニアリングとは、設計から生産に至るまでの各プロセスをチームごとに役割を分担して同時進行させることで開発期間を短縮する手法です。

センシング技術:距離センサーや熱センサーなどの人間が測定できない情報を、定量的にデータ化する技術のこと

完了して続く