システム基礎

第6章 システム導入

システム基礎

システムを開発した後はユーザーが積極的に導入していかなければならない。ここでは、システムとは何かという基本的な知識から仮想化技術の高度な知識まで学んでいこう。仮想化技術には複数の方式があり、AWSやAzureなどのウェブサービスを扱うときに頻出の専門用語のため、今のうちから確認しよう

システムとは

 特定の機能を持ったハードウェアとソフトウェアの組み合わせをシステムといいます。現代社会は、無数のシステムによって構築されていて、私たちの生活にはなくてはならないものになっています。

● システムのデータ処理

 システムは目的によって、処理のタイミングを変えています。大きく2つの処理方式があります。1つが、リアルタイム処理です。リアルタイム処理では、要求がきたら即座に処理を実行します。もう1つがバッチ処理です。一定量のデータが集まったら一括して処理を実行します。


仮想化技術

 仮想化技術とは、物理的な技術にとらわれずに、論理構成のある技術のことである。論理構成のある技術とは、自由な構成に分割したり統合できる技術のことです。

 ハードウェア資源を効率的に活用することができます。


◆仮想マシン(VM:Virtual Machine)

仮想マシンとは、物理的なコンピュータの中に作成した仮想的なコンピュータのこと。


サーバ仮想化

 サーバ仮想化とは、サーバ上で論理的に構成されたサーバのことで、物理的なリソース以上のサーバを構築する手法である。このサーバ仮想化は複数の方式に分けられる。

 

■ ホスト型仮想化

 ホストOS上に仮想化ソフトウェアをロードし、仮想サーバを実現する方式

■ ハイパバイザ型仮想化

 ハイパバイザという制御プログラムをハードウェア上で動かすことで、仮想サーバを実現する。ハイパバイザは、OSよりも管理能力が高いため、ホストOSは必要ない。

■ コンテナ型仮想化

 ホストOS上にコンテナを作り、コンテナ内に独立的なOS環境を作り出す方式。コンテナはコンテナ管理ソフトウェアが管理して、それぞれのアプリケーションやライブラリを共有しているため、あたかもOSが複数存在して独立に動作しているように見せかけることができる。

ライフマイグレーション

 ライブ(Live:そのまま)・マイグレーション(migration:移行)は、その名の通り、仮想サーバ上で動作するOSやアプリケーションなどを停止させずに、そのまま他の物理サーバに移行することである。システム上の可用性を損なうことなく、利用し続けることができる。

完了して続く