TCP/IPにおける通信の仕組み

第10章 ネットワーク

TCP/IPの通信の仕組み

ネットワークプロトコルの中で世界標準的に利用されているのがTCP/IPである。インターネット・プロトコル・スイートとも呼ばれ、異なる機器同士でも通信を可能にする。ここでは、各階層について説明していく。

TCP/IPによる通信の流れ

 TCP/IPの通信では、TCP/IPネットワークの上位層から階層にデータが流れていく。上位層から順に、アプリケーション層、トランスポート層、インターネット層、ネットワークインタフェース層があり、各階層でデータ、ポート番号、IPアドレス、MACアドレスが付加され伝送路に入る流れになっている。

各層の主要プロトコル

 TCP/IPの各層の主な役割と内容を確認しましょう。

◆アプリケーション

 アプリケーション層で扱うデータのフォーマットやデータ処理の手順を決定する

◆トランスポート層

 データを適切なアプリケーションに振り分ける。複数のアプリケーション宛にデータが転送されたときに、データの順序の制御などができるのがTCP。アプリケーション層で使われるプロトコルに対応したポート番号を付与する。

◆インターネット層

 ネットワーク間のデータ転送(ルーティング)を行う。主にIPを使用する。宛先、送信元のIPアドレス情報を付与する。

◆ネットワークインタフェース層

 ネットワーク内(ルータなどで区切られた範囲内)でデータ転送を行う。LANと無線LANの環境では、MACアドレスを付与する。

完了して続く