メディア

第8章 コンピュータ

メディア

複数の種類の情報を一つのまとまりとして一体化させたメディアのことを、マルチメディアといいます。例えば、毎日閲覧するウェブサイトも文字・画像・動画などの複数の種類の情報がひとまとまりにされたマルチメディアです。これからの時代に欠かせない、ITパスポート試験でも実務でも使用する専門用語です。

マルチメディア

 コンピュータを使用している時、コンピュータ自身は無数のデータを瞬時に処理することで稼働しています。そのデータの種類も無数にあります。例えば、文字データだけでなく、画像、動画、音声など複数種類存在しているのです。

 このように複数の種類のデータを統合しているメディアのことをマルチメディアといいます。 

 文字、画像、動画、音声データの大分類は、データ形式という観点でさらに細かく分けることができます。

圧縮技術:データを扱いやすくするために、データサイズを小さくする技術のことを圧縮技術といいます。元のサイズに戻せる可逆圧縮と、戻せない非可逆圧縮があります。


データ形式

 画像や動画、音声のデータ形式には多くの種類があります。その代表例を以下の表で説明します。

●画像のデータ形式

種類 特徴 拡張子
GIF 256色を使用して画像を表現する .gif
PNG Webサイトで多く使用される .png
JPEG 解像度の高い画像を表現できる .jpeg .jpg
TIFF アプリケーションに依存せず画像を表現できる .tiff


●動画のデータ形式

種類 特徴 拡張子
MPEG 国際標準規格の動画データ形式 .mpeg .mpg
AVI Microsoft社によって定められた動画形式 .avi
MP4 パソコン、スマートフォン、タブレット端末など、汎用性が高い動画データ形式 .mp4


●音声のデータ形式

種類 特徴 拡張子
MP3 パソコン、スマートフォン、タブレット端末など、汎用性が高い音声データ形式 .mp3
MIDI 電子楽器の演奏用データ形式。音程や音色、強弱の細かいデータが記録されている .mid


コンピュータグラフィクス

 近年、コンピュータ上で動画や画像を編集する人が増えています。ソーシャルメディアの普及により、動画や画像をSNSに投稿する人もいるはずです。

 コンピュータ上で動画や画像を合成することまたは合成をコンピュータグラフィクス(CG:Computer Graphics)といいます。映画館で見る映像や、YouTubeのアニメーションなど、制作活動に利用されています。

◆2Dコンピュータグラフィクス

 コンピュータで2次元平面に対して画像を合成すること

◆3Dコンピュータグラフィク

 コンピュータ上の仮想的な3次元空間を合成すること。ポリゴンにより形状化した物体、視点などの位置情報を基に画像を生成する技術。


拡張現実 XR (Extended Reality)

 現実世界と仮想世界を組み合わせて、現実にはないものを知覚できるようにする技術のことをXR(Extended Reality)といいます。「AR」「VR」「MR」「SR」などの技術があります

◆AR:Argumented Reality

 Augumented Realityは、拡張現実と訳され、実在する風景に新たな視覚情報を組み合わせた映像を表示する技術を指します。最近ではポケモンGOでAR技術が用いられました。

◆VR:Virtual Reality

 仮想的に作られた映像空間に人間の動きを組み合わせて画面に投影される技術のこと。

◆MR:Mixed Reality

 実在する風景に3次元映像を重ね合わせて表示する技術のこと。ARと似ていますが、手や体の動きによって操作できる点がARとは異なるポイントです。

◆SR:Substitutional Reality

 SRは過去の映像を現実世界に投影する技術のことです。現実では見ることができないものを投影することで錯覚的な感覚が得られます。今後産業として発展が期待される技術です。

完了して続く